TRAb
甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体
甲状腺濾胞上皮細胞膜にある甲状腺刺激ホルモン(TSH)レセプターに対する抗体です。
TRAbのうち、刺激型の抗体は、甲状腺を刺激して甲状腺ホルモン産生を増大させ、結果としてバセドウ病の甲状腺機能亢進症を引き起こす原因となります。従って、TRAbの測定は、バセドウ病と他の甲状腺疾患、とりわけ無痛性甲状腺炎との鑑別診断に有用です。また、抗甲状腺薬の量の調節や中止の判断を行うことができます。
従来は、標識TSHとTSHレセプターの結合に対する阻害率を求めることによりTRAb活性を測定していましたが、近年Dr.Smithがヒトモノクローナル甲状腺刺激抗体M22を樹立したことから、標識TSHのかわりに標識M22を用いた第三世代の測定系が構築され、自動化測定にも適用されています。
※本項目は、AIA-360では測定できません。
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