イムノアッセイ

TARC

TARC

TARC(thymus and activation-regulated chemokine)はCCL17とも呼ばれるCCケモカインの1つです。
ケモカインはリンパ球、マクロファージ、好酸球、好中球などの遊走、活性化に関与しており、それらの炎症細胞が病変部位へ浸潤するのを誘導する性質があります。
TARCの受容体CCR4はTh2細胞に特異的に発現しており、皮膚疾患ではアトピー性皮膚炎の急性湿疹および慢性湿疹のいずれにおいてもTARCの発現が表皮角化細胞で認められるとともに、表皮内のランゲルハンス細胞からも産生されます。
このため、アトピー性皮膚炎患者では血清中のTARC濃度が上昇することが確認されています。
血清中TARC濃度はアトピー性皮膚炎の皮膚症状スコアと良い相関を示すこと、また皮膚症状の変化を短期間に鋭敏に反映することから、同症例の診療において治療方針の決定や重症度の評価に有用です。

1)藤沢隆夫 他:小児アトピー性皮膚炎の病勢評価マーカーとしての血清TARC/CCL17の臨床的有用性 日本小児アレルギー学会誌,19(5),744-757(2005)
2)玉置 邦彦 他:アトピー性皮膚炎の病勢指標としての血清TARC/CCL17値についての臨床的検討 日本皮膚科学会雑誌,116(1),27-39(2006)

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