IRI
インスリン
糖尿病のある種の臨床型では、自己のインスリン分泌能がほとんど見られない、あるいは不全状態の場合があり、結果高血糖をきたします。
経口糖負荷試験(OGTT)などにより経時的に血中IRI値を測定し、インスリンの分泌状態が診断されます。
逆に空腹時低血糖症の場合には、原因鑑別にインスリン測定は重要で、インスリノーマ(ランゲルハンス氏島腫瘍)の診断に用いられます1)。
1) 永田 他、内分泌機能検査の実際 インスリン・C-ペプチド系、ホルモンと臨床、43夏季増刊号、95-102(1995)
注意事項
※本測定系において、ヘモグロビンそのものによる影響はありませんが、溶血により赤血球中の分解酵素が検体中に混入すると、インスリンは分解されます2)ので、溶血検体では正しいデータが得られません。溶血のない検体を試料としてください。
※インスリン自己抗体保有者の検体では、自己抗体が測定に影響を与える場合があります。
2) 千葉 他、溶血検体のインスリン値低下現象の解析、衛生検査、35(5),715-719(1985)
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